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「IT支援業務」は地方でもできる

宮城のEさんの事例です。彼は実は「IT兼業農家」なのです。今年二七歳になるEさんは、田んぼの真ん中で農業をやりながら、「儲かるホームページの構築」や「メールマガジンの作成発行代行」などの「IT支援業務」も商売として行なっています。先日、Eさんに仕事を頼んだら「今週は田植えがあるので、来週でいいですか」とメールが来ました。「こんなスケジューリングもあるんだ。インターネットって面白いなあ」と妙に感心しました。普通、「農家がインターネット」っていうと、「ウチで作ったこだわりのいちごです。ぜひ食べてみませんか」という産地直販型がよく雑誌等で紹介されています。あれはあれで良いのですが、これまで解説したように、この方法は「そこそこ稼ぐ」のも結構大変だったりします。「農家にまでインターネットの波が」という「記事としての価値」はありますが、ビジネスとしては現在のところあまり効率的ではありません。しかしEさんのように、「農業は農業、ITはIT」と割り切ってやれば、ちゃんとしたビジネスになるのです。Eさんの「IT兼業農家」という新たな挑戦は、地方に多くの希望を与えると思います。よく聞く地域振興策は「農家がインターネットを使って作物を直販する」とか、逆に「高速回線が整備されたビルを建て、ITベンチャーを誘致してIT産業を興す」というものです。言ってみれば「農家はおとなしく作物だけ作っていればいい。ホームページ作成や広告は我々都会のプロにおまかせあれ」ってことでしょう。で、結局フタをあけてみると、たいして売れないのに、ホームページ作成料や広告料という支払いだけが残る。という仕掛け。これじゃおいしいところは、全部都会の企業に持っていかれるじゃないですか。はっきり言って、このようなIT関連の地方振興策では、儲かるのは都会のIT企業だけです。このままでは田舎や農家は常に「お金を払う側」で、いつまでたっても「お金をもらう側」には行けないのです。どうして農家が、一番利益率の高い部分で「お金をもらう側」に立ってはいけないのでしょうか。「地方にいる人が、地方のメリットを十分に享受しながら、都会なみに稼げる方法」として、私はEさんの「IT兼業農家」という新たな形態を応援しています。たしかに今までも「在宅」などについて同様のことは言われてきましたが、そのほとんどは体の良い「下請け」という形態でしかなかったと思います。Eさんの「IT兼業農家」は、全国の中小企業を直接サポートすることを目指しています。私はこの姿勢を高く評価しています。「農家」ですらこんな実績を上げているのです。他のIT関連中小業者はもっと簡単に稼げるはずです。