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便利ではあるけれどワクワクしない

僕はハーバード大学に留学していた時、国際戦略も勉強した。学生たちの話題は、どうしても巨大企業の世界展開の話になりがちだった。ギャップもバナナ・リパブリックもベネトンも、世界中の都市にショップをオープンしていたから、国際戦略を語る際にそれらの企業の話題になるのは当然のことである。しかし僕はいつも違うことを言っていた。「自分たちのやるべきことは、そういう単一的消費から脱却して、もっと多様化する方向性を模索することなんじゃないか」と言い続けた。世界が画一化しているからこそ、僕たちは中小の会社や個人の商店を元気づける戦略を考えなければならない。それがビジョンというものではないか、と考えていたからだ。日本中の商店街が力を失っていくのと同時に、地方都市の国道沿いには同じようなチェーン店が並び、どの県のどの都市か分からないような光景になってしまった。それは消費者のニーズでもあるから、一概に否定するつもりはない。けれども本音ではやはり、走っても走っても同じ景色が続くのは面白くないなと思それは僕だけではなくて、今の日本に住む誰もが感じていることではないだろうか。便利ではあるけれどワクワクしないのだ。

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