コンサルタントの中には「デベロッパーに渡せばたちどころに解決するではないか」と提案する人もいた。保存地区では年毎に保存修復の実績が目に見える変化として進み、観光客が押し寄せてくる地区になった。大方の保存地区は過疎化に悩んでいたが、観光客が来るようになっても過疎化の歯止めにはならなかった。観光客は夕方になる前に温泉地などに立ち去り、夜は人のいない町に戻る。住んでいる人は少し離れた所に新しく家を建て、保存地区の家々は全てが店舗ないしは見世物になる。何のことはない、町が「明治村」に成り果てたというわけだ。家を全部店舗にした人はそこでの営業を商社に託して左団扇の大家さんになっている。居住地が商業施設に成り変わった。これを善と見るか悪と見るか。金が無ければ生きて行けないからエコノミーを悪にするわけにはいかないが、魅力ある悪魔という自制が必要だ。でないと悪魔に魂を奪われる。コッツウオルズでその回答を見たと感じた。